こんにちは岡本です。
9月に入っても暑い日が続いていますが、
夕刻には鈴虫の声が聞こえてくるようになり
確実に季節は移っているのを感じます。

この鈴虫などの虫の音を日本人の脳は、
特殊な聞き取りをしているという事を
お聞きになったことがあると思いますが、
実際に日本人の脳の働きについて、
興味深い研究があります。
角田忠信氏
(1926年生れ東京医科歯科大学名誉教授)に
よれば、日本人は虫の音を「言語脳」である左脳で
聞いているのに対し、
多くの外国人(ポリネシア人以外)は右脳で
「雑音」として処理しているそうです。
私たちが秋の夜に虫の声を“言葉”のように
感じるのは、実は
文化や感性に根ざした脳の使い方に
由来しているのだそうです。
昔から「虫の知らせ」という言葉があるように、
日本人は自然界からの微細なサインを受け取り、
暮らしに活かしてきたのではないでしょうか。
風の音、鳥の声、草木の揺らぎ
それらすべてを心の耳で言葉を
聴くように捉える感性が、
本来私たちには備わっていたのかもしれません。
虫の音に言葉を聴き取る日本人の感性。
その延長線上に、自然や微生物と共鳴する
発酵文化が育まれてきたのでは
ないかと思います。
麹菌や酵母は目に見えませんが、
香りや温度、手触りといった
小さな変化を読み取り、
発酵のリズムを感じ取ることが大切です。
データや温度計も役に立ちますが、
最後にものを言うのは作り手の感性です。
微生物の声を聴き取るように五感を
澄ませることに依って、
仕上がりは大きく変わります。
麹士として私たちが磨くべきは、
この自然との共鳴力では
ないかと思っています。
忙しい毎日ですが一時虫の声に耳を
澄まして感性を呼び覚ましてみてください。
興味深い動画がユーチューブに
あがっていますので
もしご興味があれば以下から
ご視聴してみてください。
『ペンキ画家ショーゲンSHOGEN』
【特殊能力】日本語は○○の言葉です。
あまりにも特殊すぎる。
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