味噌汁の温度と酵素活性

Q&A

こんにちは岡本です。

早いもので来週は師走ですね。

博多でもダウンを着てる人が目立ち始めましたが

夕食にいただく熱―い味噌汁は体にしみますよね。

私は舌が火傷するくらい熱くて具沢山のお味噌汁が

好きなのですが、このお味噌汁の温度に関して

よくあるご質問が

『お味噌汁は温めると酵素が

失活してしまうので自家製味噌でも

あまり意味がないのでしょうか?』と

いうものです。

確かに自家製味噌には麹が生み出した

アミラーゼやプロテアーゼ、リパーゼなど、

多くの酵素が含まれています。

そして実際には味噌汁として温めると、

これらの酵素は70℃前後で

全て壊れ働きを失ってしまいます。

しかーし 大丈夫です!!

酵素が失活しても、

自家製味噌汁は価値の高い一杯であるという事を

以下にご説明します。

①まず、自家製味噌の本質的な強みは、

発酵により「すでに栄養が分解されている」点に

あります。

麹の働きによって、大豆のタンパク質はアミノ酸へ、

炭水化物はブドウ糖へ、脂質は脂肪酸へと事前に

分解されており、これらは加熱しても失われません。

つまり、酵素が働く働かないに関係なく、

“完成済みの消化吸収しやすい栄養”を

そのまま摂れるのが味噌汁最大の魅力です。

②次に、味噌に含まれる乳酸菌や酵母などの

発酵菌は、確かに加熱によって死滅します。

しかし重要なのは、死菌(=バイオジェニックス)も

腸に届けば、腸内細菌のエサとなり、

腸内環境を整える機能があるということです。

生菌・死菌のどちらも体に有益であり、

加熱しても腸活効果はしっかり残るのです。

③さらに、味噌に豊富に含まれる

アミノ酸、ペプチド、ミネラル、ビタミン、

天然の旨味成分は加熱に強い性質があります。

これらは温度によって失われにくいため、

味噌汁にすると香り・コク・旨味が引き立ち、

体が求めるバランス食になります。

具材に含まれる食物繊維やミネラルと

組み合わせることで、

腸の働きをさらにサポートする

理想的な一杯になるのもポイントです。

④そして何より温かい味噌汁には

自律神経を整える働きがあります。

温度と香りは迷走神経に作用し、

リラックス効果を生み、

副交感神経を優位にしてくれます。

まとめると

酵素が失活する「70℃以上で温めても」、

自家製味噌汁は

◎発酵で分解された“完成栄養”

◎死菌の腸活効果(バイオジェニックス)

◎加熱に強い旨味成分

◎具材との相乗効果

◎温熱と香りの自律神経作用

これらが重なり、

健康・腸・心を同時に整える

“最強の日本食”と言えますね。

是非自家製麹でこの冬も

手前味噌仕込んでくださいね。

今回は以上です。

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