お味噌は、熟成を進めると色が段々と濃くなってきますが
これは「メイラード反応」といわれるものです。
メイラード反応とは主にアミノ酸と糖が反応することで
起こりますが、その時に生成される褐色の物質が
「メラノイジン」です。
このメラノイジンの含有量が多いお味噌ほど色は
濃くなります。
この写真のように自家製のお味噌も1年以上熟成させると
このように色が濃くなってきます。
色が濃くなるほどメラノイジンの含有量が増えている
ことになります。
実際のお味噌でいうと色の濃い愛知の八丁味噌は、
2年以上熟成させた豆味噌で、メラノイジンが非常に多い
お味噌という事になりますが、逆に
西京味噌など淡い色のお味噌はこのメラノイジンが
少ないお味噌ということになります。
研究結果でこのメラノイジンには老化の原因となる活性酸素を
消去させる能力があることがわかっています。
活性酸素を消去する能力があると体の老化(酸化)を
防ぐことができます。
以下のグラフは『日本食生活学会誌 Vol.19 No3』
『味噌の色素と抗酸化性との関係』からの出典ですが
お味噌の種類とDPPHラジカル消去能の関係を表したものです。
DPPHラジカル消去能とは簡単にいうとこの値が大きいほど
抗酸化力が強いということです。
このグラフではお味噌は10種類ありますが、お味噌の色合いが
濃いほど活性酸素を除去する力が強い傾向がはっきりとでています。
これからいえるのは自家製のお味噌でも1年、2年と
熟成した色の濃いお味噌の方が
若い明るい色のお味噌よりも
活性酸素を除去する力が強いという事のようです。
またお味噌汁にする場合に入れる具は、
なす、白ネギ、チンゲンサイなどが
活性酸素を除去する力が強いそうです。※1
※1『日本食生活学会誌 Vol.18』より引用
毎日のお味噌汁は是非自家製で然も色の濃い年季の
入った色の濃いお味噌を使うと
アンチエイジングになりそうですね。
今回は以上です。
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